【ChatGPT】対話型AIチャットと労務相談の相性と未来は?

 

アメリカの研究団体であるOpenAIによって開発されたChatGPTが話題になっています。

試験的に公開されているものの、日本語でも対話できるAI(人工知能)ということなので、興味本位で触ってみました。

◆ChatGPT
https://openai.com/blog/chatgpt/

 

一般的な質問をしてみると・・・

アカウント作成→ログイン後、下記のような画面があり、少し見にくいですが下の方のウィンドウに質問を入力して、左側の紙飛行機ボタンで送信(Enterでも可)します。

 

まず、一般的な質問にどんな回答するのか?

個人的に好きなもの、よく知っているものということで試してみます。

以下、引用します。

 

【質問】
チャーハンの作り方

 

【回答】
おやすみなさい!チャーハンは中華料理の一つで、炒めたご飯を使って作る料理です。以下に、チャーハンの作り方を紹介します。

・材料: 米、卵、野菜 (たとえば、人参、にんじん、キャベツ、エリンギ、豆腐など)、肉 (たとえば、豚肉、鶏肉、牛肉など)、調味料 (たとえば、しょうゆ、醤油、酒、みりん、砂糖、醤油、みそなど)

1炒めたご飯を用意します。ご飯は、前日に炊いて冷めたものを使います。

2野菜や肉を切ります。肉は、薄くスライスします。野菜は、薄くスライスしたり、小さく切ったりします。

3ライパンを熱し、油を入れます。油を温めたら、卵を加えてスクランブルエッグを作ります。

4スクランブルエッグを取り出し、フライパンに野菜を入れます。野菜を炒める前に、調味料を加えます。

5.野菜が軟らかくなったら、肉を加えます。肉も炒める前に、調味料を加えます。

6.が熟したら、炒めたご飯を加えます。ご飯を加えたら、さらに調味料を加えます。

7.フライパンで、ご飯をよく混ぜ合わせて、炒めたご飯をホットプレートに盛り付けます。

お好みで、さらに香味野菜や、お茶漬け、納豆、マヨネーズなどをトッピングすることもできます。ぜひ、自分好みのチャーハンを作ってみて

 

回答について、どう思いますか。

ツッコミどころがありそうですが約1分くらいで回答はしてくれました。

いきなり「おやすみなさい!」から始まる謎の展開や「人参」と「にんじん」を重複しているあたりは、AIっぽいといったところでしょうか。
「玉ねぎより長ネギでしょ」とか、「豆腐はいらないでしょ」というのは、あくまでも個人的は意見です。

ただ、数時間前に同じ質問した際には、「炊き立てのご飯がいい」といっていたのに今回は「前日に炊いて冷めたもの」に変わっていたり、材料に「エリンギ」、調味料に「砂糖」、「酒」、「みそ」が加わったりで、学習中なのかもしれません。
(回答の右上欄に「Goodボタン」、「Badボタン」があり、それに影響を受けているのかは不明ですが)

でも、この回答の正確性については、つまらない指摘かなとも思います。

 

例えば、2007年にiPhoneがリリースされたときに、電池の持ちは悪い、カメラの性能も低い、たいして何も出来ないなど否定的な意見が多くて、「使えない」と感じる方が多かったのと同じでそのあとの急激な進化は、当時は見込まれていないのです。

専門的なことはわかりませんがAIなら予想を超えるような進化をしてもおかしくないでしょうし、その可能性は充分あるように思います。

 

労務相談に答えてくれる?

本題で「労務相談」に的確な回答をしてくれるかな、ということで試してみます。

労務相談で多い質問である「解雇」について聞いてみました。

 

 

以下、引用です。

 

【質問】
従業員を解雇するには

 

【回答】
日本の企業が従業員を解雇する場合、原則として以下のような手続きが必要です。

解雇の理由を明確にする。従業員を解雇するにあたり、企業は解雇の理由を明確にする必要があります。この理由は、従業員の能力や行動に関するものであることが多いです。

解雇を伝える。企業は、従業員に対して解雇の意思を伝える必要があります。これは、口頭で行うこともできますが、書面での伝達が推奨されています。

解雇届を提出する。企業は、労働基準法に基づいて解雇届を提出する必要があります。解雇届には、解雇の理由や解雇日、解雇される従業員の氏名や役職などが記載されます。

解雇手当を支払う。企業は、解雇される従業員に対して解雇手当を支払う必要があります。解雇手当は、従業員が企業に所属していた期間に応じて決定されます。

注意:上記は一般的な手続きについての説明です。特殊な場合や、企業によっては異なる手続きが必要になる場合があります。また、解雇に関する法律は、地域や国によって異なることがあるので、解雇に関する詳細は、専門家や当局にお問い合わせください。

 

正確性については、まだまだと言わざるを得ませんが「日本の企業」と限定したり、最後の注意喚起で「詳細は、専門家や当局にお問い合わせください」としていて、チャーハンの最後に「ぜひ、自分好みのチャーハンを作ってみて」と違っているところは、うまくできていると感じてしまいました。

今後、精度が高まれば、一般的な法律との相性はよいでしょう。

 

結論

ところでGoogle検索は、どのように使っていますか?

例えば、「1フィートは何センチ」みたいな質問なら、私なら最上位記事だけ見ます。

一方、先程の「チャーハンの作り方」には、材料の好き嫌い、「パラパラが好き」などの好みが回答に与える影響が大きいです。

よって、自分にとって適切な回答を探したり、好みの材料を探したりするのに一記事だけではなく、数記事を見ることもあるでしょう。

労務相談も同じように『唯一の正解』があるわけではなく、経営者の価値観、法令順守のスタンス、会社の規模などによって、回答が微妙に異なるでしょう。

 

労務相談に対する回答が回答者による知識、経験などによって、差が生じてしまうデメリットをおさえるために事務所内で労務相談をデータベース化するサービスがあります。

一般的な回答を期待するなら上記のサービスでもよいかもしれませんが、AIである程度の回答ができるならAIで満足する方、AIと同じような回答しかしない社労士には不満に感じる方など様々な方がいらっしゃるでしょう。

今後はAIには出来ないような経営者の価値観なども考慮した回答が求められるなら、社労士の質の向上にもつながると考えています

個人的には、AIやRPAを敵対するのではなく、うまく業務に利用できるように考えていきたいです。