【2022年1月から】傷病手当金の支給期間の通算化【Q&Aあり】

 

傷病手当金とは、被保険者が病気やケガによる休業中に会社から十分な給与が得られないときに支給される制度です。

例えば、がん治療のために入退院を繰り返すなど、長期間に渡って療養のため休暇を取りながら働くケースがあり、治療と仕事の両立の観点から、より柔軟な所得保障を行うことが可能となるよう2022年1月から傷病手当金の支給期間が通算化されます。

 

【現在】
支給を始めた日から起算して1年6か月を超えない期間

【2022年1月以降】
支給期間を通算して1年6か月の期間まで支給
(延長される期限の限度なし)

 

現在の制度(図の上)は、1年6か月の期間内で治療期間が支給対象となります。
復帰している期間は当然支給されず、1年6か月過ぎれば、以後、支給されません。

2022年1月以降は、【共済組合における傷病手当金の支給期間】(図の下)のように通算で1年6か月の期間、支給されます。

(令和2年11月26日 第135回社会保障審議会医療保険部会 資料4から引用)

 

また、厚生労働省は、令和3年11月10日に文書を発出し、具体的にQ&Aを示しています。

◆全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律による健康保険法及び船員保険法改正内容の一部に関するQ&Aの送付について
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T211115S0010.pdf

 

押さえておきたいポイントをいくつかピックアップします。

 

問2 以下のケースにおいて傷病手当金の申請がなされた場合、傷病手当金の支給期間及び支給満了日はどうなるのか。
【例】
①令和4年3月1日~4月10日 労務不能(支給期間:38日間)
②令和4年4月11日~4月20日 労務不能(支給期間:10日間)
③令和4年5月11日~6月10日 労務不能(支給期間:31日間)

 

(回答)
○ 上記のケースにおいては、令和4年3月1日から3日までの3日間の待期期間を経て、令和4年3月4日が傷病手当金の支給開始日となり、支給期間は令和5年9月3日までの549日間となる。
①の支給期間(38日間)後、残りの支給日数は511日、
②の支給期間(10日間)後、残りの支給日数は501日、
③の支給期間(31日間)後、残りの支給日数は470日、となる。

○ なお、今回の法改正により、残りの支給日数が0日となる日が支給満了日となる。例えば③の期間が終了した翌日(令和4年6月11日)より、
・ 連続して470日間労務不能であった場合は令和5年9月23日、
・ 支給期間の合間に合計して40日間就労した場合は令和5年11月2日、
がそれぞれ支給満了日となる。

 

 

問5 労務不能のため傷病手当金の申請を行ったが、報酬や障害年金等との併給調整により、傷病手当金が不支給とされた場合、支給期間は減少するのか。

(回答)
○ 報酬、障害年金又は出産手当金等との併給調整により、傷病手当金が不支給とされた期間については、傷病手当金の支給期間は減少しない
○ 一方、報酬、障害年金又は出産手当金等の額が傷病手当金の支給額を下回るために傷病手当金の一部が支給される場合には、支給期間は減少する
○ なお、出産手当金を支給すべき場合において傷病手当金が支払われたことにより、出産手当金の内払とみなされた場合には、支給期間は減少する

 

問10 改正法の施行日前に支給を開始した傷病手当金について、改正前の規定による支給満了日が施行日後に到来する場合の取扱いはどうなるのか。

(回答)
○ 改正法附則第3条第2項では、改正後の規定は、施行日の前日において支給を始めた日から起算して1年6月を経過していない傷病手当金について適用し、施行日前に改正前の規定による支給期間が満了した傷病手当金については、なお従前の例によることとされている。
○ したがって、令和2年7月2日以後に支給を始めた傷病手当金については、施行日の前日(令和3年12月31日)において支給を始めた日から起算して1年6月を経過していないため、改正後の規定が適用され、支給期間が通算される。
【例1】支給を始めた日が令和2年7月1日である場合
○ 令和3年12月31日で支給期間が満了するため、改正前の規定が適用される。
【例2】支給を始めた日が令和2年7月2日で、令和2年7月2日~31日(30 日間)の傷病手当金が支給されている場合
令和3年12月31日において、支給を始めた日から起算して1年6月を経過していないため、改正後の規定が適用される。
○ なお、例2の場合、支給日数は、令和2年7月2日から令和4年1月1日までの549日であり、令和4年1月1日時点で、既に30日分の傷病手当金が支給されているため、令和4年1月1日時点の残りの支給日数は519日となる。

 

◆令和4年1月1日から健康保険の傷病手当金の支給期間が通算化されます
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000857062.pdf

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