不妊治療と仕事を両立するための対応方法【妊活支援】

厚生労働省は、「不妊治療と仕事の両立のために」というページを開設しました。その中で事業主向けのマニュアル、本人、職場の上司、同僚向けのハンドブックを作成し、不妊治療と仕事の両立を支援しています。

◆不妊治療と仕事の両立のために
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14408.html

今回は、これから不妊治療と仕事の両立できる職場づくりを検討している事業主、ご担当者向けに「不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル(事業主向け)」をまとめます。

不妊治療と仕事の両立に取り組む意義

厚生労働省の調査によれば、近年の晩婚化等を背景に不妊治療を受ける夫婦が増加しており、生殖補助医療による出生児の割合も増加しています。しかしながら、企業内において不妊治療に係る実態について「ほとんど知らない」「全く知らない」とする者が8割近くいるとともに、企業の67%は不妊治療を行っている社員の把握を十分に行っていないという実態があります。そうした中で、不妊治療と仕事の両立について、両立しているとする者は約5割しかおらず、約35%は仕事を辞めたり、雇用形態を変えてしまっていました。
企業にとって、不妊治療と仕事との両立の困難により離職する人材が増えることは、労働力の減少、ノウハウや人的ネットワーク等の消失、新たな人材を採用する労力や費用の増加などのデメリットをもたらします。逆に、社員が不妊治療をしながら働き続けやすい職場づくりをすることによって、安定した労働力の確保、従業員の安心感やモチベーションの向上、新たな人材を引き付けることなどにつながり、企業にとっても大きなメリットとなるでしょう。会社が、働くに当たって困難を抱える社員をサポートする姿勢を示すことは、社員に対しても一層仕事に打ち込みやすくなるなどの大きな影響を与えます。

不妊治療と仕事の両立支援導入ステップ

不妊治療と仕事の両立支援導入ステップとして、下記の5つをあげています。

≪ステップ1≫体制の整備
・支援担当者の決定
・社内外対応について情報収集

≪ステップ2≫社員の不妊治療と仕事の両立に関する実態把握
・社内の理解度の把握
・社内のニーズ等を把握
・社員からのヒアリング
・労働組合等との意見交換

≪ステップ3≫制度設計、取組の決定
・実態把握を踏まえてニーズに応じた制度設計
・就業規則の整備

≪ステップ4≫運用
・社内へ制度の周知
・社内意識の醸成

≪ステップ5≫見直し
・制度や取組実績の確認
・制度や取組の浸透状況、要件・手続き、社員のニーズを実態調査

不妊治療と仕事の両立を支援するための各種制度や取組

 

次に不妊治療と仕事の両立を支援するための各種制度と取組を5つに分類しています。

(1)不妊治療のために利用可能な休暇制度
①不妊治療に特化した休暇制度
②不妊治療に特化しないが不妊治療も対象となる休暇制度
③積立休暇制度
④半日単位・時間単位の年次有給休暇の取得制度

(2)不妊治療のための休職制度
①不妊治療に特化した休職制度

(3)両立を支援する柔軟な働き方に資する制度
①フレックスタイム制度
②テレワーク制度
③再雇用制度

(4)不妊治療に係る費用の助成制度
①不妊治療費に対する補助金制度
②不妊治療費に対する貸付金制度

(5)その他の不妊治療に関連する両立支援制度や取組
①専門家への相談
②Eラーニング
③啓発活動

また、不妊治療と仕事の両立に取り組んでいる企業の事例も紹介しています。

不妊治療と仕事の両立を支援する上でのポイント

最後に不妊治療と仕事の両立を支援する上でのポイントとして下記の8つをあげています。

(1)男女とも同様に利用可能な制度とする
(2)「不妊治療」と前面に出さない方がよい場合もある
(3)不妊治療以外のっ作とパッケージ化して導入する
(4)導入時には外部にも発信する
(5)制度づくりと併せて風土づくりをする
(6)ハラスメントを防止する
(7)非正規雇用労働者も対象にする
(8)プライバシーの保護に配慮する

 

いかがだったでしょうか。ご検討の際は、下記の資料をお読みになることをお勧めします。
各社の取組事例も参考になると思います。

 

◆不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル(事業主向け)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/30k.pdf

◆不妊治療と仕事の両立サポートハンドブック(本人、職場の上司、同僚向け)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/30l.pdf