中小機構(独立行政法人中小企業基盤整備機構)が運営している「ここからアプリ(Coco APP)」を紹介します。中小企業が生産性向上で困ったときに使いやすい・導入しやすいと思われる業務用アプリを掲載している情報サイトです。
◆ここからアプリ
https://ittools.smrj.go.jp/
概要
アプリというとスマホのアプリを連想される方もいらっしゃるかもしれませんがビジネスツールやビジネスソフトを紹介しています。
初期導入コスト、ランニングコスト、無料試用期間、仕事に役立つ事例などが掲載されています。
また、業種、目的、条件からアプリが検索できるようになっています。
目的から探すことができるので、ツールのジャンルがわからなくても探すには便利です。
目的のジャンルは下記のようにわかれています。
・お客様・取引先を増やしたい
・仕入や在庫の管理をしたい
・決済や請求をしたい
・経営やお金の把握をしたい
・人の管理をしたい
・情報共有をしたい
・業界に特化したアプリを探したい
・分析や自動化がしたい
・その他
事例①デジタルマーケティング(営業支援)
例えば、「お客様・取引先を増やしたい」→「営業支援」から「HubSpot CRM」というアプリがあります。
◆HubSpot
https://www.hubspot.jp/
マーケティングオートメーション・ツールで68800社(世界100カ国)という導入実績でトップクラスのシェアを持っています。
顧客情報と紐づけて商談の進捗状況や確度を管理し、売上の実績や見込みを把握することができます。
また、顧客管理(CRM)機能を中心に無料で使用でき、ユーザ数やデータ容量も制限がなく、別途提供されているマーケティングやセールス、カスタマーサポートの機能を追加することで、より高度な活用に発展させることも可能です。
このアプリを使用した事例として、株式会社オリコミ(広告業)の「ホームページ来訪者を”見える化”し、見込み客を獲得」という記事が掲載されています。
ホームページを開設しても、当初はアクセスに伸び悩んでいたそうです。そこで、検索でホームページにいらしたお客様をいかにお問い合わせ、ご成約に結びつけるか、を考え、ホームページの管理、情報発信、来訪客管理を統合的に行うツールを「HubSpot」に選定しました。見込み客のペルソナを詳細に設定し、ブログの記事にはそうしたペルソナが探しているであろう情報を盛り込み、記事にヒットした検索キーワードやアクセス数を分析し、そうした情報をもとに、より求められている情報を含んだ記事やコンテンツを新たに用意するという地道な作業を繰り返したところ、約半年後からアクセスが急増し、問い合わせ件数も増えたそうです。
事例②勤怠管理
次は「人の管理をしたい」→「勤怠管理」から「KING OF TIME」です。
クラウド勤怠システムで導入実績数で140万アクティブユーザーとトップクラスのシェアを持っています。
ICカードや生体認証、スマートフォンでのGPS打刻など多彩な打刻方法と、残業・休暇管理、申請承認など多様な働き方を支える豊富な機能を備えています。さらに他のクラウドサービスとの連携も積極的に進めているのも特徴です。
株式会社MPS(物流業)のICカード解錠システムと勤怠管理システムを連携した事例が紹介されています。
ツールを検討するにあたり、下記のような問題点がありました。
〈問題点〉
①個人情報保護に配慮した厳密な入退室管理を行う必要性があった
②従業員が急増したことにより、タイムカードの管理が困難となっていた
そこで入退室管理には「Akerun入退室管理システム」を導入しました。Akerunは、ドアに貼り付けるだけでスマートフォンやICカードで開錠・施錠ができる入退室管理システムです。5000社以上の導入実績があり、初期費用や工事が不要で、誰がいつ、どのドアを利用したかをクラウド上で管理できます。従業員の入退社時も鍵のやりとりが不要で鍵を紛失の心配もなく、ICカードを紛失してもそのICカードで開錠・施錠できなくしてしまえば、問題ありません。
◆Akerun入退室管理システム
https://akerun.com/
今回は、Akerunの勤怠管理システム「KING OF TIME」とのAPI連携機能を使用しています。Akerunは、「KING OF TIME」の他にも、「TEAM Spirit」、「人事労務freee」、「勤革時」といった勤怠管理システムともAPI連携できます。また、「G Suite」とのアカウント連携、「会費ペイ」との決済システム連携が機能もあります。
◆KING OF TIME
https://www.kingtime.jp/
ドアにAkerunを設置し、スマホやICカードでドアの開錠・施錠を行い、入退室管理を厳格化し、①の問題点を解決し、その時間をKING OF TIMEにAPI連携し、出退社時間を管理することによって、タイムカード不要となり、②の問題点を解決しています。
ツールを同時に2つ使用し、それぞれ異なる問題点を同時に解決できるという例です。
他にも、あまり知られていないシステムやツールが紹介されています。
一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。