ジョブカン労務HRの新機能で労働条件通知書を作ってみた

 

会社が従業員を雇ったら、労働者に労働契約書や労働条件通知書を渡さなければなりません。

労働契約書と労働条件通知書の違いを簡単に説明しますと賃金、労働時間、休憩、休日など
法的に決められたものについて、「労働条件の明示」をしなければならないことに
なっていますので、労働条件通知書を交付すれば、問題ありませんが会社と労働者の
双方の署名や捺印をした労働契約書の方が、後々のトラブルに発展しにくいといった
効果があるでしょう。

労働条件通知書については、例えば、東京労働局のHPにひな形があって、Word、PDFの
いずれのファイルもダウンロード可能となっています。
(下記の最上部にある一般労働者用(常用・有期雇用型)労働条件通知書)

◆様式集(東京労働局)
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/hourei_youshikishu/youshikishu_zenkoku.html

入社の人がいたら、その都度Wordで労働条件通知書を作成しているケースも
多いのではないでしょうか。

ジョブカン労務HRの書類作成という新機能(2021年11月リリース)を使えば、
労働条件通知書が作れるようなので、今回、試してみました。

 

【作成手順】

<STEP1テンプレートを選択>

①ジョブカン労務HR画面の左ダッシュボードから書類作成>テンプレート一覧を選択する。

 

 

②テンプレートの中から「テンプレート_労働条件通知書(期間の定めなし)」の右側の
編集(鉛筆のアイコン)をクリックする。
(編集は上書きでコピー(書類が重なったアイコン)なら名前を変えて保存できます。)

 

 

 

③書類テンプレート画面にかわるので、「編集用ツールバー」でカスタマイズ
していきます。労働条件通知書はWordの差込み印刷に似た画面となります。

 

 

 

書式としては、冒頭で見た東京労働局の労働条件通知書と見比べると似たような構成です。
こちらは、「期間の定めのなし」で東京労働局の労働条件通知書は、「常用」と「有期雇用」に
対応できるものという違いはありますが法で定められている項目は網羅されています。

ここからが重要な実際のカスタマイズ方法ですが「編集用ツールバー」の右の方の
赤線で囲った下記のアイコンで変数を使って表示することができます。

人のアイコン・・・従業員変数(例:姓、名、性別、役職など)
ビルのアイコン・・・事業所変数(例:賃金の締日や支払日など)
CSVファイルのアイコン・・・CSV変数(CSVで作った表を参照する)

人のアイコンの右に下矢印がありますがクリックすると「姓、名、性別」など
労務HRに登録されている個人マスタが表示され、使いたいマスタを選択していきます。
例えば、労働条件通知書の一番上の項目は「入社日」ですが入社日の右側の枠にカーソルを
あわせてから、人のアイコン(従業員変数)の下矢印から「入社日」を選択します。
基本的には、すでに設定されているので、あとはアレンジしていきます。

労務HRに登録されているマスタは、上記のように選択していきますが
労務HRに登録されていないマスタは、CSVで作成していきます。
例えば、「賃金」の欄には、「基本給」とあり、労務HRにマスタがありますが
他の手当などはそもそもマスタがなく、登録できません。

例えば、家族手当は、配偶者5000円、第1子2500円、第2子以降1500円を支給する、
と定められているとすると人によって、金額が違うので、従業員別の下記のような表を
エクセルを新規で立ち上げ、作成しておきます。

 

 

 

労働条件通知書の画面に戻って、「賃金」の「2諸手当」欄に「家族手当」、
「(月額)」、「円」などのテキストを入力したり、上の通勤費欄のコピペ
等して整えます。「(月額)」と「円」の間にカーソルを置いて、上部の
編集バーからCSVアイコンの右下矢印から「CSV変数1」を選択します。

最下部の「テンプレート登録」ボタンをクリックして保存します。

 

 

 

 

<STEP2 対象の従業員を選択>

①テンプレート一覧に戻り、編集した「労働条件通知書」を選択します。
最下部の「従業員を選択する」をクリックする。

②書類作成するスタッフコードの左のチェック欄にチェックし、
「作成対象に設定」ボタンをクリックする。

 

 

 

<STEP3 書類情報を設定>

①CSVファイルのサンプルをダウンロードします。

 

 

 

 

②STEP1で作成した家族手当のファイルのデータ(赤枠)をコピーし、
CSV/1のサンプルファイルに値で貼り付けます。

 

 

 

③CSVのサンプルファイルをローカルディスクに保存します。

④保存したCSVファイルを選択またはドラッグ&ドロップし、
「書類イメージを確認する」ボタンをクリックします。

 

<STEP4 書類イメージを確認>

 

「家族手当 5000円」が反映されたことを確認し、「書類作成」ボタンを
クリックします。

ファイルは印刷だけでなく、PDFでダウンロードも可能です。

労働条件通知書は書面での交付するのが原則でしたが、平成31年4月から
労働者が希望すれば、メール等による交付が可能となりました

◆平成31年4月から、労働条件の明示がFAX・メール・SNS等でもできるようになります
https://www.mhlw.go.jp/content/000481172.pdf

 

ジョブカンの労務HRを契約している会社なら、効率化が可能なおすすめの機能です。

①労働条件通知書をメール等で送る
②労働条件通知書をクラウドストレージで共有する
③労働契約書を作成して、クラウドサインやGMOサインなどの電子契約する など

いろいろな方法で労働条件の明示の際にペーパレス化が可能です。