令和4年度厚生労働省予算案からみる気になる助成金の動向

 

令和4年度の厚生労働省の予算案が公表されています。
「未来社会を切り拓く「成長と分配の好循環」の実現」という資料に具体的な助成金の金額も記載されています。
まだ決定したわけではありませんが参考までに個人的に気になった助成金を取り上げます。

◆「未来社会を切り拓く「成長と分配の好循環」の実現」
https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/22syokanyosan/dl/02-05.pdf

 

雇用調整助成金

コロナの特例措置が実施されて、2年近くになろうとしています。
令和4年の3月末までに地域特例、業況特例以外の休業・教育訓練の助成額の上限額が段階的に変更となることなっていますがその後は未定です。

(「未来社会を切り拓く「成長と分配の好循環」の実現」P4)

 

今まで1か月半前くらいには、予定が公表されていたので、令和4年の4月以降の特例については、そろそろ公表されるでしょう。

 

両立支援助成金(出生時両立支援コース)

男性の育休取得率は、令和2年の雇用均等基本調査によれば、12%を超え、令和4年度以降の育児介護休業法の改正により、さらに育児休業が取得しやす環境が整います。

令和3年度までは、育児休業取得者の人数に応じて、支給され、個別支援加算や育児目的休暇の導入や利用で加算されていましたが令和4年度は、育児休業取得者の人数に応じた支給額は、少なくなりますが代替要員の新規雇用(派遣を含む)や3年以内の育児休業の取得率の上昇(30%)に対して支給されるようになりそうです。

〈令和3年度〉

2021年度の両立支援等助成金の概要から抜粋)

 

〈令和4年度〉

(未来社会を切り拓く「成長と分配の好循環」の実現」P40)

 

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金の正社員化コースでは以下の3つの転換方法がありますが②の有期契約→無期契約が令和4年度からなくなる予定です。

①有期契約→正社員
②有期契約→無期契約
③無期契約→正社員

もともと正社員化コースなので、有期→無期は不要という声もありましたが。

(未来社会を切り拓く「成長と分配の好循環」の実現」P99)

 

②有期契約→無期契約も令和4年3月31日までは対象となりますので、ご注意ください。

 

働き方改革推進支援助成金

労働時間短縮・年休促進支援コース、勤務間インターバル導入コース、労働時間適正管理推進コースと3コースありますが予算、支給要件、助成率、上限額に大きな変更はなさそうです。
(一番下に「※支給要件等は変更の可能性あり」とありますが。)

(「未来社会を切り拓く「成長と分配の好循環」の実現」P92)

 

特に労働時間適正管理推進コースは、勤怠、給与計算システムの導入費用等にも助成されるので、幣所でも積極的におすすめしていきます。

 

以上、令和4年度に変更のありそうで気になる助成金を取り上げました。

令和4年度の厚生労働省の詳細な予算に関する資料は下記にリンクを貼っておきます。

◆令和4年度厚生労働省所管予算案関係
https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/22syokanyosan/index.html